9月24日、秋の研修会が開催されました。

午前10時より1階の研修棟からスタートし、お題目を唱えながら2階の本堂に昇堂し、岩田上人導師のもとお勤めをさせていただきました。本日のプログラムの説明と岩田上人のご挨拶の後、研修棟に戻り写経をさせていただきました。その後、信教師の体験談コーナーでは、先日関西を直撃した大型台風の被害に関する体験談がありました。その方の自宅は公団住宅のため、さしたる被害はなかったものの、屋外の駐車場に置いていた車が台風による飛散物で車体のあちこちが傷だらけになり、修理に30万円ほどかかるとのことで嘆いていたが、テレビに映し出される台風の被害の大きさを見て、自分のところは逆にこれだけで済んだことを諸天に感謝したというお話でした。台風襲来中には災難防止祈願の唱題を続けられていたということで、日頃の災難防止の祈願・請願も大切であることも学びました。

午後からのプログラムはお経練習からのスタートです。練習するお経は提婆達多品の訓読ですが、今回はいつもと少し趣向を変え、前半は参加者を3グループに分け、部屋も分散して、信教師を中心に一人ずつお経を唱える練習をし、具体的に難しいところをチェックしました。後半は本堂で岩田上人をお手本としながら全員で一斉に読経の練習をしました。続いて、「仏教感化救済会の信仰」63ページに掲載されている体験談「妙法を信ずる動機となった骨膜炎」を全員で輪読しました。内容については、各自で吟味することにしました。最後に、およそ400年前に日遠上人が著されたと伝えられている古書「千代見草」を題材にした「終活・病と死の向き合い方」について岩田上人より解説いただきました。今日はその後半で、看病の心得と功徳、そして臨終の心得についてお上人がその現代語訳を朗読されながら、解説されました。

皆さんに感想を聞きましたので、その一部をご紹介します。

・「1年間父の看病をしたことがある。自分だけがこの法を信仰していたので、父の罪障消滅をさせてもらえることができた。「千代見草」の看病の心得を学んでその頃のことを思い出し、ありがたいと思いました。」

・「5年前の父の看病のことを思い出して涙が出そうになった。その時にこの看病の心得を知っていたらもう少しマシな看病ができたと思う。」

・「自分は、義理の親も実の親も介護を必要とすることなく亡くなったので看病の経験がない。自分も子供には世話をかけたくないので、しっかり修養して行きたい。」

・「主人は主人の実母、私は私の実母を同時期に看病していたので、看病は大変だった。愚痴も思ったし、きつい言葉も出たことがあったが、看病の心得や功徳について知っていたなら、もう少しマシな看病ができたかもしれない。」

最後に、お上人は締めの言葉として、「何事も悟りの種にしていくことが大事です。そして、自分の役割をまずきちんと果たすことが大切だと思います」と話されました。

今日の研修会は盛りだくさんな内容で、参加された皆さんにとって実り多い1日となったのではないでしょうか。