10月17日(日)、本山講師として京都支院の安藤順法上人をお迎えしてお会式が厳修されました。前日まで日中30℃前後の真夏を思わせる気温が続きましたが、この日は打って変わって朝晩は少し肌寒いぐらいの秋らしい天候に恵まれました。
お会式にふさわしく本堂には故事に倣って桜の花で飾りつけた万灯が2対吊り下げられ、日蓮大聖人御報恩謝徳の塔婆が立てられ、お祖師様の頭上には綿帽子が被せられました。
午後2時より岩田上人導師のもとお会式法要が厳修されました。如来神力品の訓読のところで日蓮大聖人のご遺徳を偲び、参詣者全員で報恩感謝のお焼香をあげさせて頂きました。
法要後岩田上人は、日蓮聖人が持たれている払子の由来について話して下さいました。亡くなられた母上の毛髪を形見として肌身離さず身に付けられておられた日蓮聖人が、臨終の遺言としてその毛髪と一緒に荼毘に付してくれと言われましたが、あまりにもったいので弟子たちがその形見を払子に変えて記念に残したのだそうです。最後に、「今月の指針の『光明』とは、お題目の光に照らされるということです。お題目を唱えてご報恩謝徳をしていきましょう」と締め括られました。
続いて安藤上人は日蓮聖人の略歴について触れられ、「日蓮聖人は信念の人、親孝行の人であり、その教えは本物だからこそ740年も続いている」と話されました。後半では、ご自身の体験談を交えながら、「私たちは因縁の世界に生きておりますが、苦の原因は求める過ぎることにあります。どんなことがあっても愚痴に思わず、喜びに変えることが大事です」とお話し下さいました。
今年も昨年に引き続き新型コロナウイルス感染防止のためバザーが中止となり残念でしたが、帰りがけには信者さん手作りのマスクがお供養として配られ、皆さん喜んで持って帰られたことは大変ありがたいことでした。