前日までの蒸し暑さとは打って変わって少しひんやりとした秋晴れに転じた10月20日、お会式・バザーが行われました。午後2時からのお会式法要に先立ち、午後12時30分から13時30分まで研修棟と境内の一部を使用してバザーが開催されました。おにぎり、菓子パン、お茶、ジュース、コーヒー、そして美味しいと好評のお手製の豚汁が皆さんに振る舞われました。
お会式法要は、神戸支院の田中常行上人をお迎えし、岩田上人導師のもと厳修されました。お祖師様には綿帽子が掛けられ、宝前には赤色の蝋燭が灯され、外陣の天井からは万燈が吊り下げられています。散華が舞う厳かな雰囲気の中、日蓮聖人への御報恩感謝の意を込めて焼香が手向けられました。
法要後、岩田上人はお祖師様に被されている綿帽子の由来に隠された意味について語られました。迫害を受ける恐れがあることを覚悟しながらも、ご母堂の臨終の元に馳せ参じられた日蓮聖人の親孝行心を象徴したのが綿帽子であるかもしれませんと説明されました。続いて、「我々の生活は先人の業績の下支えの中にあります。その恩に報いるためにも報恩のお題目を唱えましょう」と話されました。
続いて登壇された田中上人のご法話も奇しくも感謝と親孝行についてでした。「カンシャクを起こしかけたらクを抜こう」という偶然目にされたサラリーマン川柳の句について触れられ、癇癪(かんしゃく)、つまり堪忍を破りそうな時は最後の「く」を取って感謝の心に変えましょう、というお話でした。さらには、「親孝行は基本中の基本ですが、その元には親に感謝の心がないと親孝行はできません。普段の生活の中で感謝の心を育てるということが大事です。親に感謝し、親孝行をして徳を積んで行きましょう」と話されました。
今回のバザーの奉仕では未経験の新しい方にもお声がけし、ご協力いただきました。お陰様で、無事スムーズに終えることができました。奉仕の機会を通じてさらにお寺との関わりが深まることが大切だと改めて思いました。