9月21日、本山講師として鈴木廣修上人、お手伝いとして大庭正圓上人にお越しいただき、秋季彼岸会が厳修されました。

この日は台風の影響が心配されましたが、台風一過の秋晴れとなり、心地よい冷風が吹く過ごしやすい1日となりました。開始1時間前より本堂に設置されたスクリーンに法音寺の歴史を物語る動画が流され、歴代先師のご苦労が偲ばれました。

午後2時よりお彼岸の法要が始まり、廣修上人はじめお上人方の力強い読経の中、檀信徒各家先祖代々霊位の追善供養、歴代先師のご報恩謝徳のためみんなで読誦・焼香をさせてもらいました。

法要の後、岩田上人はお彼岸の意義について触れられ、「お彼岸とは心を落ち着けて、仏様に近づく修養をすること、六波羅蜜を実行することです。困った事があったら、仏様ならどうされるかを考えながらお題目を唱えて心を落ち着けると、仏様から良い智慧が頂けます」と話されました。

続いて廣修上人はお題目の功徳について話されました。「お題目のご利益は何かと問われた時に、皆さんならどう答えますか。先日の日蓮宗の研修会での高明な先生の回答は、『言葉に表せません。各々の感性による』とのことでした。しかし、お題目の利益が分からなくても、とにかく唱えることで功徳は得られます。日蓮聖人もこう言っておられます。『赤子が母の乳を飲む時、味がわからなくとも自然に発育していくものである。薬のことを何も知らなくても、信じてこれを飲めば平癒する。』 お題目のご利益もこれと同じです。いろいろ世の中難しい事がありますが、とにかく仏様を信じてお題目を唱え修養してください」とご教示くださいました。

講日終了後、廣修上人が初めて本山講師として当支院に来られたことを記念してお上人を囲んで記念写真を撮らせていただきました。お陰さまで参詣者一同、体健やかに、心康らかになりました。

世の中は今、戦争、疫病、異常気象、地震など動乱の様相を呈していますが、私たちにできることは、心を落ち着けてひたすら三徳の実行と行住坐臥のお題目の実践しかないと改めて思わされる1日となりました。