3月21日(日)、本山から講師として前原誠伸上人、お手伝いとして大庭正圓上人をお迎えして春季彼岸会が厳修されました。この時期としては珍しく真冬に逆戻りしたかのように午前中には雪もチラつくほどの寒さでしたが、遠く名古屋や、亀岡、大阪からも信者さんが来られ、思いの外たくさんの参詣者で賑わいました。
法要では先師先哲並びに各家のご先祖様へ供養を手向けるための焼香が行われ、日蓮聖人御妙判の唱和ではお彼岸に合わせて「彼岸鈔」の一節が唱えられました。
法要終了後、岩田孝学上人は、最近医者から余命宣告された信者さんについて触れられ、「そう言う場合、自分の苦しみをどうにかしてほしいと言うのが普通ですが、この方は自分のやるべき事を淡々とやられ、尚且つ周りの人への配慮を欠かさないという方です。それは日頃の生活態度もそうだったということです。皆さんも徳積みの体験を積んで、その体験を周りの人に伝えて下さい」と話されました。
続いて、大庭上人は自己紹介をされた後、僧侶になる前の会社勤めの経験を話されました。「今まで3つの会社を転職してきましたが、原因は自分にあるのに、それを人のせいにしている間は物事はうまく行かないと言うことを経験させてもらいました」と話されました。
最後に、前原上人は、彼岸について話され、「一週間ある彼岸の期間にすることは2つあります。一つは先祖への追善供養。もう一つは六波羅蜜の実行です。その中でも今日私がお勧めするのは布施(財施・法施・無畏施)、その中でも無畏施です。残り少ない彼岸ですが、笑顔でいること、言葉遣いに気を付けることでも良いので、心を定めて実行してみてください」とお話しくださいました。
最後にいつものように希望者全員に神通掛けが行われた後、久しぶりに遠方から来られた信者さんはお互いにしばし歓談を楽しんだ後それぞれの家路につかれました。