4月13日(土)、春の研修会が行われました。午前10時、信教師を先頭に1階の研修棟から2階の本堂まで一列になって昇堂し、岩田上人導師のもとお勤めをしました。その後いつもなら写経ですが、今回は趣きを変えて御開山上人が書かれた「妙法蓮華経略義」の中から方便品をグループ別に交互に1時間かけて輪読しました。続いて信教師による体験談があり、「因縁因果によって自身に起きた苦しい出来事も喜びに変える悟りをし、感謝することによって罪障が消滅されるということが腑に落ちました」と話されました。

 午後1時からはいつものようにお経の練習です。今回は法華経要品を用いて序品第一から寿量品第十六まで岩田上人の唱導で読み下していきました。その後休憩を挟んで「綱脇龍妙上人とハンセン病救済」と題する約90分の法話動画を拝聴しました。講師は京都の日蓮宗常照寺住職の奥田正叡上人です。綱脇上人は、御開山上人が生の松原のライ患者療養所の運営に行き詰まり、その後を託した方です。綱脇上人による「身延深敬園」の設立や名前の由来、ハンセン氏病患者の過酷な人生など、貴重な話を聞くことができました。最後は、杉山先生時代の体験談集「樹徳」から「貪りの体験」をみんなで輪読して研修会を終了しました。

[参加した方の感想] 

○信教師さんの体験談を聞いて、自分の行いも喜べるようになりました。今日は研修会に参加して良かったです。

○法話動画を拝聴して、常不軽菩薩の「人を敬う」という姿勢を教えていただいて良かったです。

○ハンセン氏病施設を御開山上人以外のお坊さんが運営されていたということは初めて知りました。同じ法華経を実践する僧侶という意味で改めて素晴らしい教えに会えたと再認識しました。

○ハンセン氏病患者さんの過酷な状況を知ることができました。どんな状況にある人でも敬う心が大事であることを学びました。

○普段あまり読まない略義や法華経要品なので、ついて行くのに苦労しましたが、お陰で勉強になりました。

略義の輪読やお経の練習をすることで行学二道の両輪をバランスよく回すことの大切さを学びました。